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個人と法人では、いろいろな項目においてそれぞれ違いがあります。
それを一覧表にしてみましたので比較してみてください。

個人事業と法人の違い

項目 個人 法人(株式会社)
開業手続きと費用 比較的簡単で費用もあまりかからない。 会社設立登記手続きに手間と費用がかかる。
事業の内容 原則として、どんな事業でもよく、変更は自由である。 事業内容は定款に記載し、その変更には定款の変更登記手続きが必要である。
社会的信用 一般的に、法人に比べてやや劣る。 一般的に、信用力に優れ、大きな取引や金融機関からの借り入れ、従業員の募集などの面では有利である。
経理事務 会計帳簿や決算書類の作成が簡易である。 会計帳簿や決算書類の作成が複雑である。
事業に対する責任 (無限責任)
事業の成果はすべて個人のものとなるが、事業に万一のことがあると、個人の全財産をもって弁済しなければならない。
(有限責任)
会社と個人の財産は区別されており、会社を整理するときには、出資分を限度に責任を負う。
ただし、代表者等は取引に際し連帯保証をするケースが多く、この場合は保証責任を負うことになる。
社会保険 事業主は政府管掌の健康保険にも厚生年金にも加入できない。国民健康保険、国民年金に加入することになる。 役員も会社が加入すれば、政府管掌の健康保険にも厚生年金にも加入できる。
事業主の報酬 事業利益が事業主の報酬となる。 経営者の給与は、役員給与として経費になる。

税金にかかる基礎知識

事業所得にかかる税金について、個人・法人の違いは次のとおりです。

1. 個人事業にかかる税金

  種類 税金の概要 申告手続き等
国税 所得税 所得金額に応じてかかります。 翌年2月16日~3月15日に税務署に申告(確定申告)します。
地方税 個人住民税
①都道府県民税
②市町村民税
次の2つからなっています。
①均等額でかかる均等割
②前年の所得に応じてかかる所得割
所得税の確定申告をすれば、特に申告の手続きは必要ありません。
地方税 個人事業税 所得金額に応じてかかります。 所得税の確定申告をすれば、特に申告の手続きは必要ありません。

※この他、事業所得に対して課税される税金ではありませんが、消費税・印紙税・固定資産税などがかかります。

2. 法人にかかる税金

  種類 税金の概要 申告手続き等
国税 法人税 所得金額に応じてかかります。 原則として、決算日の翌日から2ヶ月以内に本店所在地の税務署に申告(確定申告)します。
地方税 法人住民税
①都道府県民税
②市町村民税
次の2つからなっています。
①会社の区分(事業規模)に応じてかかる均等割
②当期の法人税額に応じてかかる法人税割
申告期限は法人税と同じです。事業所等のある都道府県及び市町村に申告します。
法人事業税 所得金額に応じてかかります。 申告期限は法人税と同じです。事業所等のある都道府県及び市町村に申告します。
その他 地方法人特別税
(国税)
法人事業税の一部を分離し、国が「地方法人特別税」として徴収し、再度都道府県に再配分します。 申告期限は法人税と同じです。事業所等のある都道府県及び市町村に申告します。

※この他、法人の所得に対して課税される税金ではありませんが、消費税・印紙税・固定資産税などがあります。


平成30年度版 夢を実現する創業「中小企業庁」出典